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局所論

局所論

19世紀、心理学においては「精神=意識」であり、ヴント,W. の構成心理学をはじめとし、意識研究が主流でした。

それに対し、フロイト,S.は、心の構造には意識と前意識と無意識という3つの局面があるとする局所論を主張しました。

 

局所論とは、それら3つの領域が、心的エネルギーであるリビドーをやりとりし、相互に影響を与え、個人の行動や心的バランスが決定すると考えるもので、フロイトにより提唱されたパーソナリティ理論である心的装置論の1つです。

局所論における意識とは、自分自身が気付いている心的エネルギーの領域です。
無意識は、自分自身が気付いていない、あるいは気付くことができない領域です。
前意識は、普段は無意識の領域にありますが、意識化しようとすればできる領域です。

 

フロイトの考えによれば、その3つの領域のバランスが崩れることで、身体症状や不適応行動が生じるとしています。

覚えておきたい関連キーワード

  1. フロイト,S.
  2. 心的装置論
  3. 意識
  4. 前意識
  5. 無意識
  6. リビドー
  7. 心的決定論

補足ポイント

関連事項として、フロイト,S.により提唱された心的決定論について確認しておきましょう。

「意識」は、直接的に心の現象として経験していること、これは自分の経験だと感じることのできることです。

反対に、実際には個人の行動を左右したり、思考や感情の方向づけに大きな影響を与えたりしながらも、本人には自覚されていない心的過程が「無意識」です。

無意識は、意識したくない願望や感情、本能的衝動などを抑圧し、意識の外に置くための領域で、催眠や自由連想などによってはじめて意識化できるものです。

 

すべての精神現象や行動は偶然起こるものではなく、一定の因果関係に基づき、意識と無意識の相互作用によって生じるという、精神分析の基本仮説を心的決定論と言います。

言い換えれば、発病や不適応行動の発現は、身体医学的要因や環境的要因といった物理的・客観的な要素により決定されるものではないという理論です。

例えば、失錯行為や夢の内容、神経症の症状などといった精神現象は、一見明確な原因なしに起こっているように見えますが、原因がないのではなく、その原因が無意識内に存在するために、意識からは因果関係が判らないだけだと考えるのです。

 

精神分析では、治療においても、物理的現実ではなく、心的現実を対象とします。
意識に現れた事象を分析することで無意識にアクセスし、症状の原因を明確化することが治療機序となるのです。

心的決定論は、フロイト以降の精神分析学派に共通して見られる視点なので覚えておきましょう。

MEMO

局所論は人の精神の構成領域を説明する理論です。
一方で、構造論は人のパーソナリティ構造に関する構成論で、イド、自我、超自我の3つが主な構成要素です。
両者は混同されやすいので注意しましょう。

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