CATEGORY 発達心理学

人の加齢や成長に伴う発達的変化を研究する発達心理学に関連するテクニカルタームを解説していきます。

心の理論

2022年6月23日

心の理論

心の理論の定義 心の理論とは、他者の信念や心の状態を推測し、理解する能力のことです。 他者は自分とは違う考え方やものの見方をする可能性があることを理解できている人は、心の理論を持っているというように考

共同注意

2022年5月2日

共同注意

共同注意の定義 共同注意とは、自分と他者、そして対象との三者間でのコミュニケーションの中で生じる現象です。 自分と他者という二者が、他の第三の対象に対して一緒に注意を向けて、その対象についての認識や感

2021年11月2日

生態学的システム論

生態学的システム論の定義 生態学的システム論とは、ロシアに生まれ、アメリカで活躍した発達心理学者のブロンフェンブレンナー,U.が提唱した理論のことです。 個人と、その個人を取り巻く環境との相互作用を通

モデリング

2020年9月7日

モデリング

モデリングの定義 モデリングは、学習の方法の1つです。 古典的な学習心理学では、自ら直接的に経験したり、誰かから褒められて強化されたりすることで学習が生じると考えられていました。 しかし研究が進む中、

同化と調節

2019年9月26日

同化と調節

同化と調節の定義 人には、外界の物事を認識する際に用いる共通の認知機能が備わっているとピアジェ,J.は考えました。 認識する対象が何か、認識をする人自身がそれまでにどんな知識を持っているかということに

言語剥奪

2019年9月26日

言語剥奪

言語剥奪の定義 私たちは産まれてから成長する過程で、ほとんどの場合は特別に意識もせずに言葉を覚え、使えるようになっていきます。 しかし、そのように自然に言葉を獲得できるのは、周りの人が話すのを聞いたり

成功不安

2019年9月26日

成功不安

成功不安の定義 自分が取り組んだことが成功するのは嬉しいことであり、どうせ何かをするなら成功を期待し、失敗はしたくない。 そんな風に考える人は多いのではないでしょうか。 しかしそうした考え方とは逆に、

脱中心化

2019年9月26日

脱中心化

脱中心化の定義 ピアジェ,J.の認知発達段階における前操作期から具体的操作期への移行段階で生じる、自己中心的な思考から脱する過程を脱中心化といいます。 前操作期の大きな特徴の1つに自己中心性があります

マターナル・デプリベーション

2019年9月25日

マターナル・デプリベーション

マターナル・デプリベーションの定義 発達初期における母子相互作用の欠如をマターナル・デプリベーションまたは母性剥奪といいます。 ホスピタリズムの研究で指摘されていた母子分離の問題が、1950年代、ボウ

心理的離乳

2019年9月25日

心理的離乳

心理的離乳の定義 心理的離乳とは、思春期および青年期において生じる、家族からの精神的分離、自立を示す概念です。 思春期および青年期には、生理的・身体的成熟に伴い、それまで親に依存して生活していた子ども

レディネス

2019年9月25日

レディネス

レディネスの定義 レディネスとは、もともと学習、つまりS-Rの連合を効果的に成立させるための必要条件として、神経生理学的な成熟が準備されている状態を指す概念として用いられていました。 しかし、現在は、

野生児研究

2019年9月25日

野生児研究

野生児研究の定義 野生児研究とは、人間的な環境から切り離された状態で育った子ども野生児が、人間らしい環境下に戻された後に、どのように人間性を獲得するのか、あるいはどのような点で人間性を獲得できないのか

刻印づけ

2019年9月25日

刻印づけ

刻印づけの定義 刻印づけとは、ローレンツ,K.により提唱された、エソロジーにおける概念です。 ある生物有機体に、特定の時期に、特定の刺激によって生じた反応が、反復的な学習・経験・報酬がなくても一貫して

ストレンジシチュエーション法

2019年9月25日

ストレンジシチュエーション法

ストレンジシチュエーション法の定義 ストレンジシチュエーション法とは、愛着理論に基づき、エインズワース,M.D.S.らによって開発された、乳児と親などの養育者とのアタッチメントの発達やその類型を明らか

発達加速現象

2019年9月25日

発達加速現象

発達加速現象の定義 時代が進むにつれ、個体の生理学的・生物学的成熟が早まる現象を発達加速現象と言います。 身長や体重の増大という量的側面はもちろん、第2次性徴の低年齢化といった質的側面の変化も含まれま

マズローの欲求階層説

2018年1月28日

欲求の階層説

欲求の階層説の定義 マズロー,A.H.は、人間の欲求は「生理」「安全」「所属と愛情」「自尊と承認」「自己実現」という5つの階層構造を持っており、前の段階の欲求が充足されて初めて、次の階層の欲求の充足段