帰属のエラー

帰属のエラー

帰属のエラーの定義

何か事象が起こったときに、原因がどこにあったのかを求めようとする心理作用を帰属と言います。

ハイダーの理論によれば、人の行動は一般的に、行為者の要因か、社会的・物理的環境要因や運・不運といった外部に原因が帰属されると考えられており、前者を「内的帰属」、後者を「外的帰属」と言います。

 
この帰属には種々の歪みが生じることが知られています。

こうした歪みが「帰属のエラー」、「帰属のバイアス」などと呼ばれるものです。

例えば、ある行動が外的な圧力によるものだと明らかな場合でも、人はそれを行為者の内的属性に帰属させてしまう傾向があるとされています。

こうした過度の内的帰属は非常に広範に見られ、根本的帰属の過誤と呼ばれます。

他にも、「行為者-観察者バイアス」「セルフ・サービング バイアス」「コントロール幻想」「過度の責任帰属」といったものが、帰属のエラーとして有名です。

帰属のエラーの関連キーワード

  1. 根本的帰属の過誤
  2. 行為者-観察者バイアス
  3. セルフ・サービング バイアス
  4. コントロール幻想
  5. 過度の責任帰属

帰属のエラーの補足ポイント

それぞれの帰属のエラーがどのようなものか、具体例を交えながら確認していきましょう。

まず、人は他者の行為は本人の内的属性に帰属し、自分の行為は環境に帰する傾向があるとされています。

他者が人を見間違えると「見間違えるなんて不注意だ」と考えるのに対し、自分が同じように見間違えると「あまりに似ていたからだ」と考えるといったことがこれに当たります。

これは、行為を見る視点の相違に起因するとして行為者-観察者バイアスと呼ばれています。

 
一方で、成功か失敗かという場面に関しては、成功は自分に帰属し、失敗は環境に帰属するというように、自分にとって都合のよい帰属が起こりやすくなります。

具体例としては、ダブルスの試合がわかりやすいですね。
試合に勝ったら「自分が上手かったからだ」と考え、負けると「パートナーのミスのせいだ」と考えるといったものです。

これがセルフ・サービング バイアスというものです。

 
また、実際には偶然によって生じている事象にもかかわらず、自分の意図や能力によって統制できると錯覚するコントロール幻想、他者に起こった事故や災害を実際以上に当事者の責任に帰する、何の罪がない場合でも少しは落ち度があったのではないかと考える過度の責任帰属などがあります。

コントロール幻想の例として一般的なのは宝くじです。
当たる確率は同じであっても、他人に選んで買ってもらうよりも自分で選んだ方が当たるように感じるのです。

 
これらの解釈には、さまざまな議論がなされていますが、主としては、注意の向きやすさという認知論的観点と、自尊心の防衛という動機論的観点から説明がなされています。

MEMO

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