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カタルシス

カタルシス

対処困難な衝動・欲求・感情、あるいはその葛藤などを、言語的または非言語的に表現することを通じて意識化、発散することで、症状や問題行動が消失する現象をカタルシス効果といいます。

カタルシス効果は「心の浄化作用」とも表現されます。

 

カタルシスを最初に用いたのが、ブロイアー,J.です。彼の患者であったアンナ,O.の症例は、カタルシスの治療効果を示した事例として有名です。

このカタルシスという現象は、無意識の意識化を重視する精神分析理論の大きなヒントとなっていきます。

アンナの内的状態の言語化による治療効果を、後に、フロイト,S,が精神分析として発展させていったのです。

 

現在では、精神分析にとどまらず、カウンセリング、または、遊戯療法や箱庭療法、芸術療法といった、非言語的な内的世界の表現を用いた治療法の治療効果も含め、カタルシス効果と呼ばれるようになっています。

覚えておきたい関連キーワード

  1. 浄化
  2. ブロイアー.J.
  3. フロイト,S,
  4. ヒステリー研究
  5. アンナ,O.の症例

補足ポイント

ブロイアーのアンナ,O.の症例は、カタルシスに関する事例として、非常に有名です。
これはフロイトとブロイアーの共著である『ヒステリー研究』の中で紹介されています。

 

どのような内容なのか簡単に確認しておきましょう。

ブロイアーのクライエントであったアンナは、二十歳を過ぎてから手足の麻痺、視覚障害、言語障害などさまざまなヒステリー症状に悩まされていました。

また、彼女は「コップから水を飲めない」という症状を持っていました。

ある日、アンナは、「嫌いな家庭教師が犬にコップから水を与えているのを見た」ということを思い出し、それをブロイアーに語ります。

すると、それを契機にコップから水を飲めるようになるという変化が起こったのです。

この事例をもとに、フロイトは、無意識の中に抑圧した感情や記憶を意識化することで症状が消失すると考えたわけです。

 

人は、苦痛を発散、解消することができないと、心身症などの身体現象、暴力や自殺などの行動現象、不安などの心理現象といった問題が表れると考えられています。

これらの問題に対して、心理療法やカウンセリングにおけるカタルシス効果は確かに有効であるといえます。

ただし、これは、クライエントと治療者の信頼関係ができてはじめて得られる効果でもあることを忘れてはいけません。

MEMO
映画やドラマを見て涙を流すことで心のもやもやが晴れたり、悪をさばくシーンにスカッとしたりといった経験が誰しもあるかと思います。
もしくは女子会で最近の悩みや思いの丈をいろいろ話して、スッキリとした気持ちになったことはありませんか?
こうした日常でよく見受けられる状況でもカタルシス効果が働いていると言えるのです。

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