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EMDR

EMDRの定義

EMDRは、「眼球運動による脱感作および再処理法」というシャピロ,F.により開発された、比較的新しい心理療法です。

古典的条件付けの原理である「逆制止」と、眼球運動の神経生理学的効果と考えられている「記憶の再構成」による治療法で、PTSDや解離障害に効果があるとされています。

具体的には、眼球を左右水平方向に急速にリズミカルに動かす運動を行うことで、過去の否定的な記憶を再処理し、否定的な感情を弱めていきます。

リラックスした状態での眼球運動は、レム睡眠期と同じ神経生理学的状態を作り出すと考えられています。
そのため、レム睡眠期における夢の作用と同様、眼球運動に伴い、記憶の再構成という脳の認知的処理のメカニズムが働き、不安や恐怖の記憶が再構成されるのです。

したがって、EMDRは、PTSDなどのフラッシュバックや健忘など、記憶に関連した解離症状を消失させるのに効果があるとされています。

EMDRに関連するキーワード

眼球運動
シャピロ,F.
逆制止
記憶の再構成
PTSD
解離障害

EMDRのここをチェック

EMDRは、左右に振られるセラピストの指を目で追いながら、過去の外傷体験を想起するという手続きがとられます。
この方法を、もう少し具体的に説明しましょう。

まず、リラックスした状態でクライエントを座らせ、不安やトラウマ体験を想起させます。

治療者は、クライエントの眼前で、1分間に3〜4往復の速さで指を左右に振り、クライエントはその指の動きを眼で追っていきます。

20〜30往復したところで休憩し、その後、再び同様に眼前の指の動きを眼で追うという流れを、1時間程度繰り返します。

正規の治療過程は、アセスメントや日誌記録などを含む8段階から構成されており、眼球運動による介入が行われるのはその中の一部とされています。

また、最近では、指を左右方向に振って追従させることにこだわらず、クライエントの特性に合わせ、工夫をすることも提案されているようです。


治療効果が生起するメカニズムについては諸説ありますが、外傷体験に対する脳の処理プロセスが促進されるという説や、レム睡眠や定位反射といった生理過程との関連も論じられています。

また、行動療法や認知行動療法的な技法、精神分析の自由連想などに類似した要素も関わっているとも言われています。




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