ソーシャルワーク

ソーシャルワーク

ソーシャルワークの定義

ソーシャルワークとは社会福祉的な専門的援助活動の総称です。
これには個別援助を主体とするケースワーク、集団援助を行うグループワーク、そして地域との関わりの中で援助を行うコミュニティワークが含まれます。

 
ケースワークは正式にはソーシャル・ケースワークと呼ばれます。
要支援者の社会生活上の問題について、本人やその関係者から相談を受けて環境調整を行ったり、法的な援助が受けられるように支援を行ったりします。

グループワークは、集団で活動する機会を設けて、要支援者の社会生活技能を高めることを目的とする活動です。

コミュニティワークは、要支援者が地域社会で生活する上で必要な福祉サービスや社会資源を提供し、またサービスの改善が行われるように関係機関などとの環境調整を行う活動です。
支援に携わる専門家は、コミュニティで暮らす人々が、そのコミュニティの問題に主体的に取り組めるようになることを目指して支援を行います。

 
ソーシャルワークを行う、社会福祉領域の専門職はソーシャルワーカーと呼ばれ、社会福祉士や精神保健福祉士が業務に当たることが多いです。

福祉的な支援を要する人たちは、仮に提供されているサービスが不適切であっても、それが正しいのか間違っているのかを自分で判断することが難しいことも多いものです。そうした人たちの自己決定をサポートしたり、権利の主張を代行したりするアドボカシー(権利擁護)も、ソーシャルワーカーの重要な活動の1つです。

ソーシャルワークの関連キーワード

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  9. エンパワーメント

ソーシャルワークの補足ポイント

ソーシャルワークは、要支援者やその関係者にとどまらず、その人たちを取り巻く環境に働きかけて、コミュニティや社会をより良いものに変えることを目指します。
そうした理念のもと、ウェルビーイングエンパワーメントといった概念が重要視されています。

ウェルビーイングとは、単に病気に罹っていない、困っていないというだけではなく、身体的、精神的、社会的に良好な状態にあることを意味する概念です。人生が満たされ、肯定的な感情を持っていられることです。

エンパワーメントとは、力や権限を与えるといった意味が原義です。心理学や福祉の領域では、支援を要する人が本来の力を取り戻して、環境や生活を自立的にコントロールできるように支援することを意味します。

MEMO

日本では2000年に介護保険制度が創設され、それに伴い、高齢者や障害を持つ人たちの相談支援を全般的に行うケアマネジメントが徐々に整備されてきました。
ケアマネジメントを担当するケアマネージャーは、要支援者の面接、アセスメント、ケアプランの作成および実施とそのモニタリングを行い、ソーシャルワークのコーディネーターとしての機能を果たします。